恋愛レベルが4に上がって家にきてくれたレアなタマラを放置して数日が経過した。
他の住民たちも続々とレベル4に上がってて後ろが渋滞してしまうので話しかけた。
文句を言われた。
約束なんてしたっけ。
レベル3クエストの最後で「ピンをつけないと不機嫌になる」と言ってたことかもしれない。
文句を言うだけ言って、クエストは始まることなく帰っていった。
なんだったんだ。
てっきりここからタマラのレベル4のクエストが始まると思ってたから、何日も話しかけずに放置してたのに。
変化はあった。
ハッシアンの頭上に「!」が出ていた。
ハッシアンがまだレベル4になってないうちから出てたので、ハッシアンのクエストではないはず。
話しかけたらやっぱりタマラに関することだった。
ハッシアンにタマラのことを聞いていいのか......?
でもハッシアンだからこそわかること。
素直でないタマラ様は、つまりピンを欲しがってるらしい。
ハッシアンが材料も教えてくれた。
ピン作りはシーフーにお願いするので、シーフーにも話しかける。
私がタマラにピンを作ると知って複雑そうだった。
たまたまハッシアンが隣にきてしまって、すごい睨まれてる。
でもこのハッシアン、イケメンだな。
ピンに使う金属は、タマラなら金以外受け取らないだろうと。
たしかに、ピカピカしたもの好きそう。
自分を象徴するものは、今回は虫取りを選んでみよう。
タマラのリクエストは虫ばかりで、相当な虫好きだろうから。
選択肢が1つ足りない。いつも4択なのに。
狩りがない。なぜだろう。
虫取りを選んで、もしニジフチチョウを指定されたら、詰む。
激レアなニジフチチョウはバンドルのために何日もかけて捕獲して以来、一度も見かけてない。
緊張しながら会話を進めた。
「チョウ」の文字が見えて一瞬ドキッとした。
タソガレチョウか。よかった。
でもタソガレチョウも今までに一度しか捕まえたことない。
出現場所がドラゴンの祠で、普段は行くことがないから。
レア度は下から2番目のアンコモンで高くはない。
タマラのピンに必要な材料はこの3つ。
- 金の延べ棒
- 緑の真珠
- タソガレチョウ
タソガレチョウを捕まえにいく。
前に見つけたときはドラゴンの祠の滝のすぐ前にいた。
朝~昼にかけて出現するので、暗いうちからスタンバイ。
祠の周りをぐるぐると何周も歩きながら探し回って、見つけた。
タソガレチョウから青いアジサイの花が出た。
アジサイはどの虫が落とすんだろうと思ってた。こいつだったのか。
もういくつかアジサイを集めたくてタソガレチョウを探し続けたが、見つからなかった。
タソガレチョウはきれいだから家にも飾りたい。
アジサイと★付きを目当てに、また探しにこよう。
シーフーにピンを作ってもらい、タマラに渡す。
シーフーが協力してくれたことが意外だとタマラは言った。
嫌われてる自覚はあるんだな。
ワガママで気が強いタマラにしては言葉が柔らかい気がする。
このほうがいい。でも女王様でなかったらタマラらしくない?
最後に素直な気持ちと、ついに謝罪があって、クエストクリア。
気が狂ってたんだ。
タマラ様は魔女でも不老不死でもなんでもなかった。